白夜城ブログ

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魔道書店の稀書目録 ペンの天使に悪魔の誘惑 (一迅社文庫アイリス) 魔道書店の稀書目録 ペンの天使に悪魔の誘惑
7/18発売
盗まれた〈天使の書〉の噂を聞きつけてメイザス魔道書店にやってきたジールは、奴隷にのようにこき使われている天使達と出会い、〈天使の書〉を買い戻すために書写師として働くことになる。ジールにだけは優しい悪魔の如き美貌と性格と能力を持つ店主と、天使のような(見た目の)少女の魔道ファンタジー。

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8

 僕等以外には誰もいない教室で、廊下側の窓とドアを閉めて話し合いをした。
 真琴と一緒に調べて分かった事は、最悪だった。
 鈴木さんは本当に黒い。クラスの女子全員に根回しして、ハルカちゃんを無視させていた。それぐらいなら気にしないだろうけど、その中にハルカちゃんの友達もいた。
 この情報はソエさんからのものだ。
「さすがに引いたわ。そういう方向に走るのってさ、やっぱ端から見るとねぇ。気持ちは分かるけど、こいつあたしの事も何かあったら簡単に見捨てるんだろうなぁってさ。誘われても遊ぶ気にならないよ。美学のある悪は萌えるけど、ただの腐敗臭しかしない集団じゃあねぇ……近づいたら私まで臭くなる」
 ソエさんもどちらかというとハルカちゃんに近いタイプの、気の強い子だ。苛めをしようなんて子がいたら、逆にその子を苛めるように仕向けるようなタイプ。ハルカちゃんがはっきりと言い返すなら、ソエさんはなんか臭いと言いながら、わざとらしく消臭剤を撒く。だからこの件では信頼できる。
 ハルカちゃんのためというか、胸くそ悪いから僕等の話に参加しているっぽい。
「鈴木ってさ、なんかあんた達のどっちか好きみたいだよ。どっちか知らないけど」
「…………」
 え、何。じゃあそれって僕等のせいなの? ハルカちゃんに絡む鈴木さんを馬鹿にして笑ったのが余計に悪かった?
「ぶっ殺す」
 最近の真琴はマゾっぽい発言が目立つけど、本来の彼は短気。攻める側である。
「どうどう。落ち着いて。大切なのはどうやって息の根を止めるかだよ」
「あんたもぶっ殺すつもなのかよ」
 ソエさんに突っ込まれ、僕は激しく暴れる心臓を無視して冷静を装う。本当にぶっ殺してやりたいぐらいだ。
「はぁ、いい男って罪ねぇ」
「トキ、きしょい」
 ひどいわぁ。自分で言っても思ったけどさ。
「でもどうして児玉がそんな事したんだろう」
「鈴木に気があるんじゃねーの。あいつ、あの手の顔好きだからさ」
「だったらハルカちゃんをこっちと引っ付けた方がいいと思うけど」
「じゃあ、鈴木が気があるのは決まったね」
 ソエさんは真琴を見てにやりと笑い、真琴は歯を噛みしめる。
「…………とりあえず、橘川を見習ってやろうか」
 真琴君はそう呟いた。
「お墓でも作るの?」
「二番煎じはインパクトないだろ」
 真琴の目が据わっている。
「わー、怖い怖い。で、何する気? 犯罪は止めといた方が良いよ。家の前にゴミ撒くとか」
「そんなことしねーよ」
「何するの?」
「それを言ったら駄目だろ」
 真琴は暗く不気味に笑った。




 それから数日後、真琴の思いは虚しく、先に動いたのはハルカちゃんだった。



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2010/06/19   推定家族   784コメント 1     [編集]

Comment

 

とーこ6009     2010/06/19   [編集]     _

次回から再び橘川家の世間とは違う家族会議です


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